社会に欠かせない“物流”を職にできる充足感
入社後6年間は、本社の経理部経理課に所属、九州エリアを除く各事業所の経理業務全般と、全事業所の決算の取りまとめを担当しました。
事業所の経理業務は、伝票入力に始まり、月ごと・四半期ごとに出す決算資料の作成、債権管理など多岐にわたります。その上で全国分のとりまとめも行います。これを4~5人の課員で行うわけですから、一人一人の役割も責任も重大です。仕事の性格上、新入社員のうちから部長級以上と接する機会も多く、プレッシャーもありました。でも、若いうちから責任ある仕事を任せてもらえ、密度の濃い時間のなかで、充足感を得ながら大きく成長することができました。各地の事務所との連携を通して、全国の仲間とのつながりができたのも大きな財産になっています。
こうした体験を通して、“荷物を預かり、保管し、配送する”という物流の基幹的な業務についてもっと知りたいと思うようになり、異動を希望しました。2018年、希望が受け入れられて八王子物流センター営業課に配属となりました。
八王子物流センターでは、お客様の荷物をご要望に応じて出し入れする入出庫の管理を担当しています。現場ではパソコンを使った事務処理も少なくないのですが、やはり経理の仕事とは別物。先輩に丁寧に教えてもらいながら、現場で一から勉強し、できることを増やしていくことにやりがいを感じています。
本社と現場という役割の異なる仕事を経験して思うのは、「物流の仕事の多くは一人では完結できない」ということです。入社前、物流業界は一人で黙々と作業をこなすというイメージもあったのですが、現実は全く逆で、チームワークが欠かせません。例えば物流センターでは、交通渋滞などで荷物の到着が遅れることもままあります。このような場合にできるだけ影響を少なく抑えるためには、現場スタッフはもちろん、ドライバーや商品の配送先など、その案件に関わるすべての人との連携を密にしながら対応していくことがとても大切になります。
実際、本社も今の現場も、部署の垣根も超えて互いに声をかけ合うなど、和気あいあいとした雰囲気に包まれています。このように、みんなで一緒に仕事をやり遂げるという部分も、当社で働く魅力の一つだと思います。
私が物流業界を選んだことには、就職活動中に起こった東日本大震災が深く関係しています。震災の前から「社会や生活を支える仕事をしたい」という漠然とした思いはありましたが、震災後にスーパーやコンビニから食料品がなくなっている現状を目の当たりにするなか、「いかに物流が私たちの生活にとって欠かせないか」ということを実感しました。
物流業界で働くようになった今、「自分たちが社会のインフラを担っている」という思いも仕事のモチベーションの一つになっています。物流業界には、人手不足やトラックドライバーの高齢化など課題が多くありますが、そうした課題の解決にも何らかの形で貢献すること。それが、私の将来の目標です。
できる限り多くの就職説明会に足を運んだほうがいいと思います。多くの会社を自分の目で見て比較していくうちに、「これだけは外せない」といった就職活動の軸ができてくるはずです。社会人になってから他社の仕事内容などについて詳しく聞ける機会はあまりありませんし、今のうちに多くの会社を見て、納得の行く就職先を見つけてもらえればと思います。